diary

親から子へ

このところ2件、
お子様への贈り物としての椅子の注文を続けていただきました。

まず学習イス。

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トネリコ材、座面はペーパーコード。
今年1年生になる娘さんへのお祝いとして。
勉強は学習机でなく、ダイニングでするそうです。
うちも同じです。

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組角度はすべて直角にして作業コストは抑えましたが、
背もたれのアールとペーパーコードの座面で、
大人でもしっくりとくる座り心地です。
トネリコの白さでフレッシュな椅子に仕上がりました。

次はお子さんのお誕生祝いに子供イスを。

子供椅子1

child chair

昨年製作したものと同じ、アーム付きバージョン。
左が昨年製で、右が生まれたて。
半年ほどで結構飴色に変化して来てます。

昨年末にも誕生祝いのテーブルを作らせてもらったし、
お子さまを思う親御さんの気持ちに包まれ、
私もあったか気分で仕事させてもらっている今日この頃です。

子供椅子3

トネリコで曲げ木

冷え込むことの少ない今年の冬ですが、
先月末より不意に訪れる真冬の寒さ。
しかし今年の工房は快適そのもの。
なぜなら、天井と仕切り扉が付いたから。

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ストーブを点ければ手加工場は10℃ほどに保たれ、
ボンドによる接着作業も安心してできます。
秋の内にがんばっておいて良かった。

さて、
昨年冬にトネリコの丸太を製材して丸一年。
そろそろ使って行こうかと、桟積みをばらしてみました。

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外に置きすぎたせいで表面が黒ずんでしまいましたが、
一面削ればきれいな木目が現れました。
北米材のアッシュに似た木目です。

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触った感じ、重さからは、
乾燥はすすんでいる様子でしたが、
乾燥度合いにさほど影響のない曲げ木から使ってみることにしました。

期待通りの弾力。
同じ寸法の栗材では内側にしわが入って曲げがいびつになりましたが、
トネリコではきれいなアールが出ます。
曲げに適していることが確認できました。

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生木の自然乾燥はここ京北ではなかなか難しいですが、
丸棒構成の椅子ならホゾの部分の強制乾燥で対応できるので、
希少なトネリコでも丸太買いが十分活用できそうです。

「京北スタイル」展、出展します。

遅ればせながら、新年初ブログです。
やっぱりこれがなけりゃ京北の冬じゃない。

てな感じで、
大寒付近に雪景色。
暦は正確ですね。
さて、
来週より下記のイベントに参加いたします。
第3回『KEIHOKU Style』展
1月27日(水)〜2月2日(火)
京都マルイ6F

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京北在住の作り手の参加するクラフト展です。
そしてクラフト展としてだけでなく、
会場に貼られる写真や、
在住作り手の生の声で京北を紹介するイベントでもあります。
自分としては、京都市内で住環境がこんなにいいとこはないと思ってますから、
是非魅力をアピールしたいです。
木の皿など出品用に製作中。
イベントごとにろくろで作ってきた木の皿ですが、
今回は特に調子が良い。
イメージが形に直結するまでに、
出来てしまった傷を消す作業で形が崩れることがあったこれまでですが、
刃物操作の上達で、作業がスムーズになってきました。
陶芸などでは、焼成の際の形の崩れを「味」として捉えることが出来ますが、
木工ろくろの場合、削りあがった形そのものが勝負。
細かなニュアンスを大事にしていきたいです。

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イベント会期中は、
2月1日に妻を販売員として派遣します。
是非お立ち寄りください。

2015年 大晦日

今年も気づけば大晦日。
いつまでもゆるい寒さのせいで、
体が暦についていけてない感じがします。
おもての梅の木にも花がついてました。
完全に咲く時期間違えてしまってますが、
春にもう一度咲くパワーのこるんだろうか。

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子供さんのクリスマスプレゼントに、
お絵かきテーブルを作らせてもらいました。

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うちのブログに載っていたサイドテーブルのデザインをもとに、
細かなご希望を織り込みながら完成させました。
木部は栗、棚部分は籐編みです。
今年やった試みを少しずつ取り入れたような作品で、
一年を振り返りながらの仕事をさせてもらいました。
そして年末は、
来年6日よりの出店に向けての製作で締めくくりです。

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定番の曲げ盆、オーバルボックスに加え、
新たに折りたたみスツール、テーブルに取り組んでいます。
年明け早々のスケジュール、予想以上にハードです・・。

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梅田阪急9階祝祭広場にて、
1月6日〜11日まで。
6日と11日には妻と交代で在廊します。
是非お出かけください。
上記イベントのほかにも、
楽しげな新年を迎えられそうな案件が数件ありで、
まいてきた種が芽を出す年になる予感。
楽しみです。
皆さま、よいお年を。

軒を伸ばしました。

ギャラリースペースの本格始動に向け、
改修作業に時間を割く日々。
かつてシャッターが付いていた西側の平面。
入居時にベニヤで塞いだまましのいできましたが、
ようやく本腰で手を加える時が来ました。
観音扉を付け、更に軒を延ばす計画。
大工さんに助太刀願いながらの作業の様子を画像とともに。

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ビフォー。

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観音扉のサイズに合わせて間柱を立てる。
ヤギたちも何が起こるかと注目しっぱなしです。

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桁、柱の加工に入る。
桁杉の高さは270㎜、柱は140角の栗材。
大工さんの工具を借りながら、
細部の加工は手作業で。

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二人でやれば工程はスムーズ。
重たい桁をホゾ組み準備場所まで担ぎ上げ、
無地納まるか・・。

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架かった!
桁、柱、それぞれのボリューム感がかっこいい。。

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垂木を並べて・・。

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野路板を張る。

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ルーフィングを張って今日はここまで。
都合2日で結構進みました。
大工さんさまさまな今回でしたが、
再び1人での作業が続きます。
鉄骨の工場跡に木材がくっついて、
おもろい感じが出てきました。
楽しみ楽しみ〜。

パッチワークのカウンター

9月に水面下(?)で関わらせていただいた、
カウンターのお仕事。
お店がオープンになったのでご紹介します。

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日本茶を出されるお店の喫茶用カウンターとして、
支給の板5枚をパッチワークのようにつぎはぎして一枚に見立てました。
元は椀木地用のトチの4寸板を製材所でスライスするところから開始。
板の配置に付いてはお客様と綿密に相談し、
接合方法にも細心の配慮をしました。
現場での組み立て風景がこちら。

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仕上がり長さ4メートル、幅80センチ、7センチの板は重すぎて一体では輸送不可のため、
工房で組み立て準備の仕込をして、
組み立ては現場で行いました。
ずれ止めの「サネ」を入れ、
工房での予行演習に沿って一枚ずつ組んできます。
組みあがった板の境目を縫うように、
アサダのチギリをはめ込んでいきました。

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現場に据え付いたカウンターは、
木の存在感を存分に放っています。
それでいて、端正なトチの木肌、手触りの良さ、チギリのアクセントなど、
柔らかな印象も受ける、面白いものになったと思います。
仕上がりにご満足いただいた上で「大変だったでしょう」と声を掛けられましたが、
大掛かりな作業ではあったけど、
お客様のイメージを形にするために段取りを組み、
それをひとつずつクリアーしてゴールに向かっていく作業は、
この仕事の喜びを真に感じさせてくれるものでした。

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こちらのお仕事では、
靴を脱いで上がるための踏み台も作らせていただきました。

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カウンターに使った板を製材して余った材を使用。
タイルの色にトチの白が映えます。
日本茶のカウンタースペースと、
漆の器などを扱うギャラリースペース、
紹介制の宿泊スペースもある、面白いお店です。
古く貴重な建物を使い継いで、
人をつなぐ場にしていきたいとの店主さんの思いにも共感するところ多く、
大切な場所が一つ増えたことが嬉しい仕事でした。
「日日」 「冬夏」
京都市上京区信富町298
075-254-7533

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食器棚

我がダイニングに食器棚がやって来ました。

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スリムでシンプルなので、あまり圧迫感はありません。
収納力も、一見少なそうでしたが、思ったより沢山入りました。
上段のガラス扉を開けたところ。

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下段、木の扉を開けたところ。

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十分な収納量です。本当はもう少し食器を増やしたかったけど、
これをキープするために我慢します。
今までは仮の棚にオープン収納でしたが、埃はかかるし、
子供が勝手にお皿を出してきて困りましたが、これからはそういう心配もなし。
さらに食器棚の上におやつを置いたら、子供が勝手に取れなくなるという
嬉しいおまけまでついてきました。
重宝する食器棚です。
昨日、毎年仕込むカリンのはちみつ漬けをつくりました。
一日で早速エキスが出てきています。

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毎年冬にはこれをお湯割りで飲んで、風邪に備えています。
今年はしょうがもプラスしてみました。
効果のほどはわかりませんが、とにかく美味しいので
うちは子供たちも大好きです。
スライスして蜂蜜につけるだけですので、カリンが手に入ったらぜひ試してみて下さい。(ツ)

ナラの作業台

秋深まる京北。
実を付けるのが早かった分、
色づくのも早い気のする庭の木々。

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派手な紅葉ショーはないけど、
ささやかに色づき、朽ちて、散っていきます。
数年後には仲間入りできるよう、
カエデの苗木を植えました。

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あれこれとある「作りたかったものシリーズ」の中の一品、
作業テーブルを作りました。

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京北近郊ナラ材。
色目は白っぽく、ガシガシ系。
カンナで仕上がるかしらと不安でしたが、
思いのほかスムーズに仕上げられ、
下手なりにも上達してきたか?と悦に入る始末。
乾燥期間は十分。
十分過ぎて虫食いや割れが結構ありましたが、
自分たちで使うのでそれは気にしない気にしない。
脚と反り止め、幕板の接合の様子。

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伸びきった吸い付き残に脚が相欠きではまります。
建築で見られるような仕口。
作業台なので構造体が強調されるようなこんな仕口もまた似合います。
スプーン教室など、
ものづくりに訪れた方に使ってもらえるように開放したいと思っています。

食器棚

9月も終盤。
今年は夏の暑さのせいか、
栗のなるのが早い。
あちこちの山栗も、ころころと落ちては路上に散乱しているし、
うちの栗も同様、栗拾いの日々がまた始まりました。

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うちの栗の木は山栗でなく、ありがたいことに丹波栗の木であるために、
実はかなり大粒です。
その中でも大きさに準じてより分けて、
小さめのものはヤギに与えます。
尻尾を振っておいしそうに鬼皮ごとボリボリ頬張り、
秋はヤギも太ります。

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自宅用に食器棚を作りました。

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クルミ材。
以前製作したキッチンの方に引き出しはたくさん付いているので、
食器棚にはあえて付けませんでした。
上段のガラス扉部にはグラス類などを収納を楽しみながら、
下段の、木扉部には奥行きのあるお盆など、
今までしまい場所に困っていたものを詰め込むため。
使い勝手は研究の余地もありますが、
扉の開き方、引き出しの有無、サイズなどは、
使う人のスタイルに合ったものであれば良いと思います。
今後、使っている状態も報告したいなと思っています。

夏終盤 サイドテーブル

8月も最終盤。
稲の周りには赤とんぼが飛び始めました。
厳しい残暑が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

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子供たちの夏休みが終わり、
親たちはひと段落。
暑い夏でしたが、
その分、川、海と水遊びを満喫でき、
楽しみの多い夏休みとなりました。

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仕事の方は、
小家具の製作から、修理の仕事、下請けの仕事など、
多種の仕事と、休みの予定の組み立てに頭を悩ませつつも、
悩めるほどのお仕事がいただけている現状、
悩みさえすれば解消される程度の程よい過密具合に、
ひとまずは満足すべき現況かなと、思ったりしています。
一歩一歩です。
お盆前に納品したサイドテーブルをご紹介します。

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くるみ材
天板の高さはお客様の部屋のソファーのアーム高に合わせ、
棚の高さは何パターンか書いた図面から、
見た感じと使い勝手のバランスを考慮した位置にしました。

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棚の部分は籐編みになっています。
座面だけに納まらない籐の利用価値。
軽くて動かしやすく、実用的なテーブルになりました。