新築物件向けにキッチン、収納など箱物数点の製作をご依頼いただきました。
目下製作中。
材は栗で、取っ手など凹凸の極力少ないデザインを、とのことで、
前面に板がパズルのように組み合わされたような見映えになります。
このように扉と扉の間、引き出しとの境目となる桟を見せない、板のみで構成される箱物の造りは、よりモダンな建築様式に馴染むデザインだと思いますが、材の伸縮での経年後の隙間が極力少なく済むように、材の乾燥状態によりシビアな気配りが求められるところ。
どのような材を使用し、材の保管方法、木取り、作業部屋の湿度管理をどうするかなど、いくつもの考えるべきポイントに向き合うことになります。
今回から取り入れたのは、木取りした材を、家庭用除湿機を設置した小部屋でシーズニングさせる方法。除湿機には結構水が溜まって除湿されているのが分かります。
木は伸縮し、反ろうとするものなので、それを見越した造りを知って取り入れておくのが木工家の仕事の基本ですが、材の管理などについてはまだまだ改善していける余地がありそう。特に山間部の湿度の比較的高いエリアで仕事をしているので、乾燥した街中での使用の事を考えるとなおさらです。