栗の丸テーブル

 クリの丸テーブルを製作し、お届けしました。

 直径900㎜、高さ700㎜。丸脚の先端までの細り方、天板の縁の丸みなど、優しい雰囲気を出しつつも輪郭を残し、甘くなりすぎないよう心がけています。相変わらず美しいクリの天板。

 ご依頼主は開業間もなくより繰り返し家具をオーダーいただいている方で、今回の丸テーブルも部屋に置いた瞬間より馴染んだ様子を喜んでいただけました。住まい方と当方の家具との相性の良さを感じていただいているようで、そういった使い手の方と出会えることは嬉しいことです。

Re栗の大テーブル

 田植え後一か月経過した我が家の田んぼ。

 4年目にしてようやく効果的な除草ができるようになり、今のところ順調です。
 水面を浮草が覆いつくしていますが、浮草は有害な雑草の除草効果のある、無農薬栽培の味方だそうです。肥料、農薬が手に入りにくかった時代、自然も味方に付けてきたのが古き良き農業のやり方なのだなと思います。
 周りにいるコメづくりの先輩たちからは沢山の情報が伝わってきますが、田んぼの状態は千差万別で、他で通用してもそれが全てではないのを感じます。特に農薬などに頼らない場合はそれが顕著で、一つの田んぼに向き合って最良の選択を見つけていく作業はもはや喜びですらあります。まだまだトライ&エラーの連続ですが‥。

 さて、数年前に製作させていただいたのと同じ依頼主より、同じ大きさの栗の大テーブルをオーダーいただきました。

 L2300×W 1100×H750。
 天板を真ん中で分割し、スリットを設けています。今回も幅300ほどの材4枚で構成する贅沢な木取りです。

 天板と脚は、面取りの分、2ミリほどの段差。100㎜角の脚もそのボリューム感だけで存在感があります。角ばった形状のテーブルですが、ダイナミックな栗の木目が生命力を感じさせます。都会のオフィスでお使いいただくので、そこに集う人たちにも力を与えられえる存在になってくれればと願います。

ダイニングセット、キッチン建具納品

西京区の新築邸宅にダイニングセット、キッチン収納の建具を納めさせていただきました。

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椅子の製作に当たっては、試作品で座り心地を確かめることはもちろん、
テーブルの高さも5ミリ単位で確認。
建具の籐の部分の大きさのバランスなど、
細部にわたってお客様と綿密にやり取りがなされ、ようやく形にすることができました。
最終的に座面高は標準の420㎜に対して天板高は675㎜とかなり低めですが、
食事の際には肩、肘が楽に動かせることを優先させた高さ設定となりました。
テーブル天板は2100×900㎜と、在庫していた特級ヤマザクラを最大限に生かせるサイズで、緩やかな杢が緻密に設計された室内で有機的な存在感を醸しています。
椅子、建具に配した籐もハンドクラフトの柔らかな存在感を感じさせていて、
無垢の木と妥協しない手仕事は、裏切らない結果を表してくれるものだなと感じます。

こちらのお宅には椅子残り4脚と座卓をオーダーいただいており、
そちらの製作を引き続き行っていきます。

ローバックアームチェアー、スツール、2本脚テーブル納品

ブログ更新が滞っている間に季節も春に。
娘二人が揃って進学し、非常に慌ただしい我が家です。
朝、思いがけない積雪があったりと三寒四温の京北ですが、
畔には土筆が顔を出していました。
そろそろ田んぼの準備もしなくちゃと…。

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少し前になりますがテーブルとチェアーを納品しました。

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2本脚のダイニングテーブルと、
曲げ木のローバックチェアー、スツールのセット。
設計事務所支給の天板は栗の一枚板。

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普段は幅を剥ぎ合わせて天板を作ることの方が多いですが、
これ程上質な材だと説得力というか、
カジュアルなデザインの中にも風格の感じられる仕上がりです。
今回は設計士の方の提案で、天板高を650㎜と低めに設定。
通常は700㎜ほどですので、5㎝マイナスの「低座生活」的高さ設定です。
椅子の高さについては施工大工の沖本さんと相談し、
通常座面高420㎜を2㎝マイナスの400㎜で製作。
使っていて椅子が高く感じられたら調整させてもらうことにしました。
施主さんは通常のテーブル高の暮らしをされていらっしゃったので、
変化を緩やかにする配慮です。
完成した椅子にかけてみると、テーブル高とのバランスは非常によく感じられ、
椅子単体で見ても、座面が低くて膝がより曲がるせいか、座面高420㎜の時に感じられたお尻が少し前に滑る感じが解消されていました。この感覚は個人の体型によって変わるのかも知れませんが、座面高や座面、背もたれの角度を設計するのに、とても有益なデータを一つ手に入れることができました。

来客用にとのことなので、普段はダイニングにはセットされないであろうスツールですが、せっかくなのでテーブル天板の形状と座面の形状を似せて作りました。山桜らしい褐色がいい経年変化をしていくことでしょう。

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住宅設計 : M’s建築設計事務所
施工 : 沖本雅章

テ-ブル、チェアー納品

関東まで脚を伸ばし、
ダイニングテーブルとチェアーのセットを納品させていただきました。

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天板サイズは1800×800㎜、
初夏に納品したテーブルと同じ山桜材。
綺麗な杢が存在感を発揮しています。

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合わせるのは三種の椅子たち。
まずお馴染みスピンドルチェアー。

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座面、背もたれはクルミ、脚はカエデの組み合わせです。

そして、リニューアルしたスタンダードチェアー。

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座面に生成りと黒のペーパーコードを張り分け、
それぞれクルミ、クリ材を使用しました。
今回はお客様のご希望で、背もたれにもバリエーションを持たせ、
結果的に3脚が別々のデザインになりました。
もともともう少し直線的な椅子を作っていましたが、
後ろ脚に緩やかな曲線を取り入れ、柔らかい印象にしています。
この部分を子カンナで仕上げるのは楽しい作業です。

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このタイプの椅子は座面の展開が出来ますので、
布、革張りも含めて、ご相談ください。

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栗のベンチ、テーブル

猛暑の夏、台風の九月、北海道の地震。
自然に翻弄されながらも、日々の営みを取り戻そうともがく毎日。
皆さまの暮らしがどうか平穏でありますように。

京都、東山に新築されるゲストハウスにお納めする家具を作らせていただきました。
建物の1,2階を宿泊用に、
3階屋上をお茶席などに使用する空間に使用されるとの事で、
その両方の用途に沿ったアイテムをクリ材で製作しました。
まず、屋上用のベンチとテーブルです。

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脚に近郊で入手した栗の生木を使用。
ドローナイフで八角を荒々しく削り出し、
貫に黒皮丸棒をあしらい、まとめ上げました。
脚の太さ、転びの角度、座面の面取りによる見え方の違いなど、
かわいくなりすぎず、デザイン的になりすぎない仕上がりになるよう、
試行錯誤を重ねました。

栗は程よい柔らかさで、グリーンウッドワークの工法に向く材だと思います。
田舎では稲を収穫した後に干す「稲木」に使用されたり、
水に強いのでもちろん建築にも使われたりと、
昔から生活と深く結び付いた材でもあり、
クリ材を見つめることは、生活道具の成り立ちに思いを馳せることに繋がり、
とても面白い作業です。
自分の手でも、今後永く使われる生活道具が一つでも多く作れたら、
と思います。

ベンチと合わせて使用するテーブルは高さ2段階可変式の2wayテーブル。

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脚の構造をギリギリまで減らし、目を引く形状に。
天板は外丸カンナを自作し、
触れると分かる程度のテクスチャーを付けました。
使用感が出れば更に風合いが増すはず。

幸か不幸か、
災害に見舞われながら仕事をしたことは、
普段、流れで終えてしまう可能性のある仕事にも、
ありがたみを感じながら深く向き合うことにもなったようで、
自分の中に新しい機軸を見いだせた思いです。

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山桜のテーブル

大雨の去った京北。
一時は桂川の氾濫も危ぶまれるほどでしたが、
幸いもしもの事態は起こらずに済みました。
消防の詰め所に待機している間も、
テレビの気象図には次から次へと湧いてくる雨雲が映し出され、
途方もない感覚を覚えました。
大雨、地震、何十年に一度の非常事態が毎年のように起こるこのごろ。
自然は雄大であり、容赦ないものだと感じます。
皆さんのお住いのあたりが無事であることを願います。

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さて、
昨日納品させていただいたテーブルです。

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山桜材での仕事が続いております。
特に今回使用したのは岐阜県産の特級材で、
色といい、杢といい、幅といい、申し分ない上物です。
飛騨にある材料屋まで脚を運んで入手しましたが、
そこの社長も、これだけ綺麗な桜はいつでも手に入るものではない、
と話しておられました。
電話一本の発注に済ませずに、
材の表情を見るために材料屋になるべく脚を運ぶことが
こういうよい材との出会いに繋がるのかな、と思っています。

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天板の隅には完成日などをお客様のご希望で刻印しました。

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この材はまだ在庫がありますので、
ご興味おありの方はお早めに!

トチのダイニングテーブル

先日納品したトチのテーブル。

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いつもより分厚く、暑さ3センチに仕上げた天板が、
脚の太さと相まって、武骨な全体のデザインに調和を与えています。
最近気に入ってよく取り入れる幕板の納まり。
脚を貫通した幕板は蟻残加工によって反り止めの役割を担い、
脚の中で縦横の幕板がホゾ加工により組み合うことで、
少ない部材数で頑強な構造を作り出しています。

トチという材はあまり積極的に取り入れて来ませんでしたが、
自分の作風には合っている材だな、と思いました。
端正でいて木の生命力を感じられる表情でもあり、加工性も良く、
特にテーブルに使いたい材です。

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納品時にはお客様のご期待にも応えられた様子で、
また一つ気持ちの良い仕事をさせて頂きました。

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ダイニング一式納品

更新をしばらく怠っておりましたが、
あれこれ忙しくすごしておりました。
季節は移り変わりはや10月も後半。
今年初挑戦の我が家の田でも稲穂がこうべを垂れ、
28日の稲刈りを待つばかりです。

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初挑戦にあたり、農薬などに頼らず、手植え手刈りの昔ながらに近い農法を試しています。
見よう見まねなので結局雑草は生え放題で思うように行かないこともあり、
手間がものすごくかかってしまいましたが、その手間も収穫後に「オラが米」を食することで報われると願っております。

新築のお宅に、ダイニング一式を納めさせていただきました。

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持込のブビンガの2000×950㎜の天板にナラで脚を製作、
定番のスピンドルチェアー、オーダーメイドのベンチもそれぞれナラで製作しました。

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うちで作業台として使っているテーブルの脚と同形状で、
70角のしっかりした脚、ナラ材の適度にダイナミックな表情が、
重厚なブビンガの天板を引き立て、支えます。

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2017年モデルのスピンドルチェアー。
前脚を少し手前に収めるなどのマイナーチェンジを加えました。
これまでセン、クリ、クルミで座面を作ってきましたが、
やはりナラは「間違いない」表情の良さがあると感じます。

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そして特注の長さ1800のベンチ。
ナラのフレームに、アクリルテープを巻いています。
これだけ長いと、テープをたわませずに編めるかが懸案でしたが、
構造を試行錯誤し、座り心地の良いベンチに仕上げることができました。
アクセントの通しホゾ。

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とりわけベンチをお施主さんにはお気に入りいただき、
試行錯誤の甲斐がありました。

この仕事を繋いでくれた大工の沖本さん、ありがとうございます。
彼は非常に良い仕事をする大工で、
今後も彼と何か一緒にやれるのが楽しみです。

栗の大テーブル

あちこちの田に水がはられ、朝晩カエルの合唱が響きます。
今年は私達も稲作に初挑戦しています。

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やるからには、と手植えにチャレンジ。
入れ替わり立ち代りの延べ10人ほどの参加で、一日でなんとか植えきりました。
田植え機では2時間もあれば済む作業ですが、
泥に素足を突っ込んで一本づつ稲の赤ちゃんを大地に植えつけて行く感覚は、
機械に任せてしまうにはもったいなく感じます。

植え付けがうまくいき、穂が出るまで水加減の調整と除草の日々です。

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さて、先月納品した栗の大テーブル。

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2300×1100×750サイズで2台分。
分解できる構造にして、軽バンで東京まで納品しました。
2台あわせるとかなり広大な作業面になりますが、
納品先のオフィスは広々空間で、組み立てても圧迫感は感じられませんでした。
10センチ角のガッシリした脚も、この空間の中では妥当な太さに見えます。

プランニングの中で、質実剛健でソリッドなイメージを求められ、
天板のと脚の端を合わせることで、凹凸の少ない形状にしました。
真ん中にスリットを設け、そこで天板の伸縮を逃がす構造です。
天板用の材も約300幅で長さ2300の板が合計8枚分と、貴重なものです。

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椅子はあえて元々お使いのオフィス用のキャスター付きのもので。
近代的な空間に自然素材の存在感を際立たせる今回のテーマの下では、
この取り合わせも悪くないと感じます。
テーブルだけが経年変化でどんどんかっこよく育っていくのでしょう。