山の家具工房カタログ2021

山の家具工房の定番の家具や、器などの定番商品10点を掲載したカタログを作りました。ホームページの更新が遅れがちなので、現在はこちらのカタログの方が新しい商品をご覧いただくことができます。写真も、同じ京北在住のカメラマン外山亮介さんに撮っていただき、商品だけでなく山の風景も挟み込んだ見応えあるものになったのではないかと思っています。

1冊700円で販売致しています。(別途郵便料金が140円)ご希望の方は郵送いたしますので、ぜひお申し込みフォームからご住所、お名前を入力してお取り寄せください。遠方で工房まで来られない方にも、ご自宅でゆっくり家具を見ていただきたく製作しました。どうぞよろしくお願い致します。

山の家具工房「冬の食卓展」

12月3日(金)〜12日(日)ギャラリーpolkuさんで展示会をします。

ご縁が繋がり、来月に新しくオープンする、川沿いの小さなお店の2階のギャラリーで小物の展示をさせてもらうことになりました。これからの寒い季節にぴったりのスープボウルやパン皿、新年にむけてのお重やお弁当箱などのテーブルアイテムがたくさん並びます。浄土寺のswissさんの2階、ギャラリーpolkuでの展示です。1階では温かい飲み物や、焼き菓子の販売もあります。きっと心も温かくなる、楽しい展示になることでしょう。ぜひ足をお運びくださいませ。この場所でまた新しい出逢いがあることを楽しみにしています。

山の家具工房「冬の食卓展」12月3日(金)〜12日(日)・9日(木)は定休日 Open11:00-17:00 atギャラリーpolku 京都市左京区浄土寺下南町39−3

カウンターチェアー

オーダーメイドでカウンターチェアーを製作しました。

コナラ材、アクリルテープ張り。
高さ85㎝のキッチンカウンターの高さに合う椅子を、とのご要望で、通常の座面高さより15㎝高く設計しました。
通常の椅子よりも高さが出る分サイズ感が大きくなりすぎないように慎重に設計し、ハーフアームも付けて程よい掛け心地、程よいサイズ感の椅子になったと思います。食卓用の椅子の場合あまり深い掛け心地では食事の動作に移りにくいので体が前に押し出されるのがよいという話を聞いたことがあります。座面の奥行きを深く取らず、背もたれも立て気味にすることでそういう掛け心地になるのですが、極端すぎるとそれはそれで緊張感が出てしまうので程よい加減を探さなくてはいけません。 椅子製作の蓄積が生きる部分です。

そぎ落として線は細いながらも、シャープで無機質になり過ぎないで優しい印象も残し、かつ丈夫な椅子にと、細部に意図を込めて製作し理想的なカウンターチェアーにすることが出来たと思います。

カエデのロッキングチェアー

久しぶりにロッキングチェアーを製作しました。

メインとなる脚、もたれ、アームには近郊産イタヤカエデ、ウリハダカエデを、スピンドルには在庫していた目の通ったハードメープルを、とカエデ系材を個体によって適材適所に使用しました。
ロッキングチェアーは修行中、そして独立後ほどなくに製作して以来で、その当時の記憶をたどりながら、またその間に得た技術を盛り込んで取り組みました。より伸びやかに、使うことによって心が躍るような椅子に。ディテールの仕上げにそんな思いを込めました。

生木の木工

今週末6、7日、近隣で行われる野外イベント「ツクル森」内で、椅子づくりのワークショップをします。
ヒノキの未乾燥の間伐材を材料に、機械に頼らず手道具を駆使する「グリーンウッドワーク」のスタイル。



工房の普段のものづくりでは大型の木工機械や手持ちの電動工具を駆使して効率的で均質な仕事できる体勢を取っていますが、グリーンウッドワークはある意味それとは対象的で、古典的な手法です。
かつての欧米での椅子づくりは、職人が道具を背負って山に入り、借り倒した木をその場で造作して脚に加工し、座面の加工、組み立ては流通に便利な街中で行う分業体制が主流でした。
今日では木工と言えば、狂いが少ないようによく乾燥した材を使うのが基本ですので、生木で椅子を作るのは現代のセオリーに反しているようにも見えます。
ですが、乾燥の過程で材にどのような変化が起こるのかを予測しなければならなかったり、手加工での作業の中で、どこでどの方向に刃物を入れれば効率的に加工できるのかを見極めなければならな かったりと、木そのものにより精通する必要がある点で現代の木工にも大いに役立つ点が多いのです。僕自身、特に椅子づくりに関してはグリーンウッドワークを知る前と後では考え方と手法に大きな変化がありました。
グリーンウッドワークのワークショップで、生木を体を使って加工していく過程はまあまあの重労働ではありますが、生木特有の新鮮な香りを感じながらのせいもあってか爽快感を感じられるものです。森とのつながりも感じられる体験でもあるので、京北で行うにはぴったりだと思います。

既にアウトドアファンの間では多くの人に知られるグリーンウッドワークですが、もっと日本の隅々まで広がって、森と人との距離が近くなればいいなと思います。

着物箪笥製作中

随分と雪が積もった今シーズンの京北。

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積もっては降り、やんでは又降り積もり、の繰り返しで、
結局4~50センチほどの積雪。
近隣では停電が数日間続いた集落もあった中、
ストーブの煙突とヤギの小屋の屋根に一部破損があった程度に済みました。
子供たちには最高の贈り物でしたが。

さて今年は3月以降にワークショップイベントや、グループ展などのイベントが控え、
バラエティー豊富な動きになりそうです。
5月のいい季節にはギャラリースペースでマルシェを企画できないかと模索中。
決定次第お伝えします。

さまざまな仕事と平行して自宅用着物箪笥を製作中。

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自宅用とはいえ、真剣にやってます。
現在の手持ちの着物、小物が余裕でしまえ、
あと数点増える分の収納量分の引き出しの容積、数。
全体高は600ミリ未満と小振りですが、薄い引き出しが五杯。
引き出しの載るレール(スリ桟といいます)は各引き出しの左右上下に必要で、
おびただしい部材数、木造住宅の軸組み構造の縮図のようです。

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本体が組めて、ハイライトの引き出し製作に入ります。

朴の木シリーズ

京北近郊の朴の木で小物を作ってみました。

定番の曲げ盆。
特に杢の出ている部分を使いました。

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そして、
八寸角のお重。

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杉、ヒノキがほとんどの京北の森ですが、
葉の丸くて大きな朴の木はわりとよく見かける木で、
朴葉ご飯として使われたり、地元の風俗に結びついた木だと思います。
材木屋さんの話では、まな板が主要な用途とのことなので、
その先の発想として、朴の木のテーブルアイテムを模索していきたいと思います。

籐扉カウンター

現在午後22時半。
用事より帰宅すると、敷地内に鹿が5頭、短い雑草を食んでいました。
囲いの中にいるヤギは鹿除けの効力をとうになくし、
近所の休耕田同様、うちも夜は鹿公園です。
驚かしてみてもすぐには逃げないし、ふてぶてしさは年々増している気がします。
うちは実害は今のところありませんが、
農業被害など、鹿をめぐる諸問題は田舎の重要課題です。

昨日の投稿に引き続き作品の紹介を。
籐扉のカウンター。

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L2000  W480  H870  クルミ材

キッチンの作業台と高さを合わせたカウンター。
ギャラリーの目に付く場所に置かれるので、
前から試してみたかった籐シートの張り込みを取り入れました。
通気性に優れ、視界が適度に遮られる効果があり、
食器棚、靴箱など、求められる使用状況は多いと思います。
クルミのくすんだ風合いとナチュラルな籐の雰囲気が合っています。

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今回の展示に間に合わせるように外観を仕上げることを優先にしましたが(背面がシースルーのままです!)、
内部の収納の構成など、使いやすくアレンジする計画ですので、
改めて紹介したいと思います。

蛇腹のサイドボード

2016年も数日を残すのみとなりました。
一日だけ雪の積もった朝がありましたが、それ以降は拍子抜けする温かさで、
例年の「寒い年の瀬」の感覚を感じられずにいます。
秋ごろには寒さ厳しい冬、との予報もあったように思いますが、
真逆な状況ですね。

ギャラリーオープンの際に作った作品をきちんと紹介できていなかったので、
数点、順番にアップして行こうと思います。

まずは蛇腹のサイドボード。

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W1800 D400  H700  栗材
正面からは一見、横剥ぎの板が塞いでいるように見えますが、
蛇腹構造の引き戸となっており、スムーズに開閉します。
以前も試みた扉構造ですが、改善を施し、
2歳児でも楽に開閉できるスムーズさを実現しました。

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裏も仕上げてあるので、部屋の間仕切りとしても有用です。

6180

サイズのアレンジ次第では、
AVボードや、吊り戸棚などにも活用できる扉構造ではないでしょうか。
皆さんのアイデア、お待ちしてます。

オープン展終了

2週間以上に及ぶギャラリーオープン記念展。
今日で日程を終了しました。

展示あり、
6173

ライブあり、6117

ワークショップあり、
1533

やりたいことを目一杯詰め込んだ分、準備は大変でしたが、
すべて無事に終えることができ、それぞれに手応えを感じられ、
いま、この場所で、自分達がやっていくべきことに取り組めているという実感がありました。
特にオープンセレモニーとしてライブが開催できたことで、
この場所が「自分達の居場所」から、「みんなの場所」になったんだなと、しみじみと感じました。

沢山の感慨を込めて、
お越しいただいた方々、
場所づくりにご協力いただいた方々、
励ましの声を掛けていただいた方々、
皆さま本当にありがとうございます。
今後、益々楽しい場所に発展させていけるようがんばります!