「かわいい」かたち

スピンドルチェアーを製作中。

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毎回座面の形が変わっています。
座り心地変化の出る部分には手を加えず、
いかに「かわいい」かたちに仕上げられるか。
小さいものや子供がかわいいとかのそれとは違う、
かたちを褒めるときのこの「かわいい」という表現。
根源的な魅力をもったものに感嘆して投げかけられる言葉だと思います。
この「かわいい」を言ってもらえるものをいくつ世に送り出せるか。
つくり続けられるか。
つまるところそれが仕事の価値のような気がします。
そういうところを目標にしていきたい。
大仰ですが。

TVボード

薪ストーブ用の雑木の薪がどっさり届き、
早速チェーンソーで格闘開始。

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美山の山の伐採で雑木が出たと聞き、
飛びついて購入。
およそ六トン。
かなりの量に思いますが、
これだけを燃やすと、一年でなくなる量だとか。
値段もかなりするし、置き場所も必要で、
やはり本格薪ストーブライフには、相応の器が必要のようです。
うちは仕事の端材、松などの建材も併せて使うので、
雑木は、ここぞってときに投入して長持ちを図ります。
それにしても、
切って、割って、運んで、大変だ・・・。

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さて、先日納めたTVボードと収納。

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これは西洋家具で言うところの「 コファー」、
和家具では「長持」というものにあたる、
蓋を開け閉めして使う収納具の形状です。
いずれも家具の原型に近いというのにふさわしく、
正面からみた感じは非常にスッキリしていて、
空間に溶け込むデザインだと思います。
頻繁な開け閉めには、やはり開きか引きの建具が良いでしょうが、
しまっておくようなものには、
こんな形の収納具も良いですね。

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TVボード部と、全て横に並べた図。
お客様宅ではこのような配置で使われるとのことで、
ものをしまっておく家具、頻繁に出し入れする家具とでは、
構造が違ってくるのですが、
天板、鏡板の材に連続性を持たせ、
統一感を出すよう心がけました。

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納品時、
テレビの配線を忍び込ますのに苦労しましたが、
無事収まって、お客様にも喜んで頂きました。
あと、カウンター収納も残すのみ。
5月上旬に再度訪れます。

ダイニングセット、パソコンデスク納品

諸々の家具が完成し、
先日大阪まで納品行ってきました。

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1500×800サイズのダイニングテーブル、
1600×450のパソコンデスク、プリンター台、
チェアー5脚を詰め込んで一括納品。
軽バン最高です。
このあともこちらのお宅には、
TVボード、壁面カウンター収納の製作も残っており、
リビングの主な家具を作らせていただくことなります。
材もチェリー材で統一。
ご期待に応えられるよい仕上がりになるはず。
よい仕事をして、4月にまた納品に伺います。

チェアー完成

ダイニングチェアーが完成。

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イギリスのアンティークに、
「ホロウシートチェアー」と呼ばれる椅子があります。
10年程前にある雑誌の中にその写真を見つけて、
朴訥なその佇まいがとても気に入り、
折に触れてそのページを開いて眺めていました。

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実物を見たわけではないので説得力に欠けるのですが、
朴訥だけども、仕事は昔ならではの丁寧なものであることが、
背もたれの両角が出っ張らずに納めてあるところなどから感じ取れます。
薄い板を幅方向にゆるく曲げて、座面の曲面を表現しているところとかは素朴さがあり、
やり過ぎないバランス感に大いにそそられます。
ディテールをコピーすることまではしませんでしたが、
この佇まいに迫るべく、今回のチェアー製作に当たった次第です。

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背もたれの連続した収まり。
画像では分かりにくいですね。
地味ですが、手間がかかります。
子ガンナ、スクレーパーが活躍。
10日の第一弾納品に向けて、
あとパソコンデスク、プリンター台の製作が急ピッチで進行中!

ダイニングセット製作中

先日雪が積もって以来、
作業場はギンギンに冷え切っております。
今年から簡易な薪ストーブを導入したものの、
スペースが広すぎて、空間全体は到底温まらず、
動き回るような作業のときはその熱も届かず・・。
炎がちらちら見えるだけで少しは暖かい気分になりますが、
基本的には衣類での防寒対策ということになります。
今年はなんだか寒さがいまいちやな、と数日前までは思っていましたが、
さすがにそのままではいかなかったですね。
チェリーのダイニングセットの製作に入っており、
先に始めたテーブルは、完成しました。

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天板と脚部をばらして運べるようになっており、
現場で「込み栓」という棒を打ち込み、固定する構造になっています。
太すぎず、細すぎず、
このところ脚の太さは58ミリ角に落ち着いています。
そして目下チェアーの製作中。

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製作途中に、
座面の座刳り、アウトラインが気になりだし、
一度6分の1サイズで確認することにしました。
画や図面でイメージがあっても、
椅子の場合は特に、立体になったときの印象はデリケートに変わってきます。
曲線を排した朴訥な感じにするか、
わずかな曲線で、親しみやすい感じにするか・・。
最初にイメージをカチッと固めて、製作中は悩みよどむことなくスムーズに、
というのが正しいプロセスなのでしょうが
製作に悩みはつきもの、と開き直り試行錯誤して一日終えてしまいました。
妥協は禁物、とはいえ、
明日の午前には結論を出して、
前進しなければ。

栗の箪笥

長らく製作にかかっていた栗の箪笥が完成。

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幅1700×高さ700。
高さ違いの引き出し計6杯で、
収納スペースたっぷりです。

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きれいな栗材の天板。
近くの材木屋で一目ぼれして、
少し無理して仕入れました。
良い材料を前にすると、気が引き締まり、
仕事してても気持ちが良いです。

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今回のお客様は、
3年前にベンチソファーなどをお納めした遠方の方で、
嬉しいリピートオーダーでした。
納品をお待たせしているのにもかかわらず、
「楽しんで作ってください」、と暖かい声を頂き、
作り手としての喜びを感じながら取り組めた、やりがいのある仕事でした。
本当にありがとうございました。

晩秋

霜月も半ばとなり、
今朝京北でも今年初霜が。
庭の栗の木の葉は黄色に色づきました。
栗の葉は紅葉しないので、
今の黄色がきれいな頃。
派手さはないが、爽やかで気持ちいいものです。

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いち早く散った肉厚の柿の葉をヤギ達がおいしそうに頬張っています。
今年の秋の味覚も終章間際。

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ローテーブルができあがりました。

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センとウォールナットのミックス。
お客様とのデザインの擦り合わせにより、
ディテールにこだわりの効いた、締まった仕上がりです。
ひそかに引き出しも。

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今回のセンは良材で、
カンナがけなどの仕上げが非常に楽でした。
仕上げに手間をかけ過ぎることは、
ある意味材料を無駄にこねくり回して、
せっかく立っていた面がだれて全体のイメージがぼやけてしまうものでもある。
やたらと硬かったり、節の多い材では、
仕上げに手間がかかってこういうことになりがちです。
良い材料で、手間を見切った仕事をし、
気持ちの良い仕上がりを求める。
いつでもこうありたいものです。

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箱物

最近の作例。
久々の箱物です。

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ホワイトオーク材で製作。
外装を黒ステインで着色後、オイル塗装。
怪しく黒光りしてます。
東京のとある骨董屋さんの収納に使われるとのことで、
指定されたサイズに引き出しを区切りました。

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ホワイトオークというと硬くて加工しづらく、
人工乾燥による干割れが混じる、
修行時代の悪印象を引きずっていましたが、
今回使用した材は割りと良質で、
ナラに近い質のものが多くありました。
目の細かさでは日本、ロシア産のナラよりも大分荒くて、
カンナがけにはかなり苦労する硬さではありますが、
昨今のナラの流通量の厳しさを考えると、
北米材を賢く取り入れて使うことも一つの引き出しとして、
持っておいても良いな、と感じました。

作品群

「道具展」が終了し、
町の運動会、祭りも終わって、
慌ただしい秋の行事が一段落しました。
この間たくさんの人に会って、
たくさんのお酒を飲んで。
人生謳歌の秋です。
持ち帰った作品を紹介します。
アームレスロッカー
カエデ材

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曲げ木の笠木と後ろ脚の自然な曲線。
背中をしなりながら支えるスピンドル。
素直な形。
コンソールテーブル
ウォールナット、カエデ材

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カエデの白さ、ウォールナットの黒さ。
それぞれの美しさが引き立つように考え、
この形になりました。
今後椅子、鏡などを合わせて、ドレッサーに発展させようかと、
会期中想像を膨らませました。
キッチンスツール
サクラ材

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気取り過ぎない実用的な形。
キッチンにささやかな憩いの場を。
創作は楽しい!
進んで参ります。