diary

first bowl セット

お誕生お祝いにと、
ご好評いただいているfirst bowlセット。
今回特別なご要望で、
ボックス付きのフルセットで製作させていただきました。

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オ-バルキャリ-、ボウル、小皿、スプーン、フォ-ク、
がセットになっています。
全てサクラ材。
何かと荷物の多い小さなお子様連れのお出かけだとは思いますが、
このセットを乳母車のポケットに忍ばせてお出かけされるお母さんの姿を想像すると、
嬉しい気持ちになります。

今後このセットを「first bowl フルセット」として定番化していこうと思います。
もちろん銘入れも致しますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。

栗のベンチ、テーブル

猛暑の夏、台風の九月、北海道の地震。
自然に翻弄されながらも、日々の営みを取り戻そうともがく毎日。
皆さまの暮らしがどうか平穏でありますように。

京都、東山に新築されるゲストハウスにお納めする家具を作らせていただきました。
建物の1,2階を宿泊用に、
3階屋上をお茶席などに使用する空間に使用されるとの事で、
その両方の用途に沿ったアイテムをクリ材で製作しました。
まず、屋上用のベンチとテーブルです。

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脚に近郊で入手した栗の生木を使用。
ドローナイフで八角を荒々しく削り出し、
貫に黒皮丸棒をあしらい、まとめ上げました。
脚の太さ、転びの角度、座面の面取りによる見え方の違いなど、
かわいくなりすぎず、デザイン的になりすぎない仕上がりになるよう、
試行錯誤を重ねました。

栗は程よい柔らかさで、グリーンウッドワークの工法に向く材だと思います。
田舎では稲を収穫した後に干す「稲木」に使用されたり、
水に強いのでもちろん建築にも使われたりと、
昔から生活と深く結び付いた材でもあり、
クリ材を見つめることは、生活道具の成り立ちに思いを馳せることに繋がり、
とても面白い作業です。
自分の手でも、今後永く使われる生活道具が一つでも多く作れたら、
と思います。

ベンチと合わせて使用するテーブルは高さ2段階可変式の2wayテーブル。

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脚の構造をギリギリまで減らし、目を引く形状に。
天板は外丸カンナを自作し、
触れると分かる程度のテクスチャーを付けました。
使用感が出れば更に風合いが増すはず。

幸か不幸か、
災害に見舞われながら仕事をしたことは、
普段、流れで終えてしまう可能性のある仕事にも、
ありがたみを感じながら深く向き合うことにもなったようで、
自分の中に新しい機軸を見いだせた思いです。

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山桜のテーブル

大雨の去った京北。
一時は桂川の氾濫も危ぶまれるほどでしたが、
幸いもしもの事態は起こらずに済みました。
消防の詰め所に待機している間も、
テレビの気象図には次から次へと湧いてくる雨雲が映し出され、
途方もない感覚を覚えました。
大雨、地震、何十年に一度の非常事態が毎年のように起こるこのごろ。
自然は雄大であり、容赦ないものだと感じます。
皆さんのお住いのあたりが無事であることを願います。

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さて、
昨日納品させていただいたテーブルです。

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山桜材での仕事が続いております。
特に今回使用したのは岐阜県産の特級材で、
色といい、杢といい、幅といい、申し分ない上物です。
飛騨にある材料屋まで脚を運んで入手しましたが、
そこの社長も、これだけ綺麗な桜はいつでも手に入るものではない、
と話しておられました。
電話一本の発注に済ませずに、
材の表情を見るために材料屋になるべく脚を運ぶことが
こういうよい材との出会いに繋がるのかな、と思っています。

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天板の隅には完成日などをお客様のご希望で刻印しました。

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この材はまだ在庫がありますので、
ご興味おありの方はお早めに!

「本とそのまわり」

2日間の日程を終えた「本とそのまわり」

高橋麻帆さんの古書、版画を中心に、
活版印刷、木工、陶芸などが重なり、響きあう独自空間。

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「本」という核となるテーマのおかげで、
バラバラなようで親和性のある、
見どころの多い展示になったと思います。
今回限りにするには惜しい組み合わせですので、
また呼び掛けて類似企画を開催したいところ。
何はともあれ素晴らしく、心強い仲間をまた得ることができたことに感謝です。

お越しいただいた方々、ありがとうございました。

「本と、そのまわり」開催します。

来る5月26日、27日に山の家具工房で行うイベントのお知らせです。

「本と、そのまわり」

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本と裏

京北出身、現在は金沢にお住いで、
古書店をを商っておられる髙橋麻帆さんとのつながりから着想したイベント。
学生時代はドイツ文学を専攻され、東京は神保町で古書店修行を積まれた麻帆さんのお持ちの古書は、
いわゆる「古本」のジャンルに留まらず、
ドイツなどヨーロッパの百年以上前の古書、植物画の活版印刷の図録など、
厳選され、かつ幅の広いものです。
このイベントでは、麻帆さんの古書、版画の他、本にまつわる作品の展示や、活版印刷のワークショップも開催し、
古書の魅力に触れていただく機会になれば、との思いを持っています。

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今日は活版印刷のワークショップをご担当の山口和佳さんとの打ち合わせでした。
持ち運びできる活版印刷の機械を持ち込んで、
名刺サイズなどの紙にご希望の言葉をレイアウト、印刷できる体験を計画。
厚紙に印刷の圧力で印刷された文字の立体感は、
活版印刷ならではの質感で、是非多くの方に体験していただきたいです。

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山の家具工房も、文鎮、ブックエンド、筆箱を用意して、
皆さんのお越しをお待ちします。
我々にも新しい世界の広がりそうなこのイベント。
是非お越しください!

山桜の箪笥

3月より段階的に製作を進めてきた山桜の箪笥が完成しました。

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w850×h800×d430の2台の箪笥を並べて使う想定で製作。
本体に山桜、引出しの内部はシナ無垢、裏板も含め、総無垢仕様です。
将来の配置換えも想定し、背面に至るまで見栄えに気を配った作りにしました。

引き出しの継ぎ手は包み蟻継ぎ。
加工自体も精度が求められますが、
加工中にも少しの温湿度変化で材はどんどん反り、動くので、
各材の動きを予測した配材が求められ、
合計箪笥8杯分の大量の材との対話を楽しみました。

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納品先は遠く鎌倉。
足を延ばして納品させていただきました。
杉材のふんだんに使用された室内で、
褐色に変化していく山桜の箪笥が時を経るごとに存在感を増すことと思います。

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きょうと椅子に出品した新作椅子、
「ローバックアームチェアー」

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山桜を主材に、スピンドルはいつも通りトネリコを使用。
ただし今回は一番細い部分で直径8ミリ。
細くしならせた合計12本のスピンドルが総持ちで構造を成します。
昨年製作したハイバックタイプをより取り回しのよい形状にブラッシュアップ。
形状、工法にいくつかの改良を加え、完成度が上がったと思います。

ダイニングで、座りやすいようにアームは短めに設計しましたが、
展示中は、もう少し長いほうが、との声もあり、
その辺は好みの分かれる所かと思います。
ただ、アームが短い分コンパクトな見た目になり、
軽快な印象になっている利点はあります。

今回同時にナラでも製作。
自宅で使用し、使用感を経たものを展示する機会があっても面白いな、
と思っています。

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きょうと椅子2018

「きょうと椅子」が2週間の会期を終えました。
総来場者約700人、活況な会場の様子。

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荘厳な雰囲気の会場に碁盤の目のように作品を展示し、
各作品の周辺で椅子談議に花が咲きます。
来場者と作家、作家同士、また来場者同士。
繋がりと繋がりが広がっていく、合同展の醍醐味です。

作家それぞれが目指す方向の違い、或いは形こそ違っても持つ雰囲気の類似などが感じられたり、
改めて椅子は作家自身を表す格好の題材だと感じます。
ウインザーチェアーという普遍的な題材をモチーフにした自身の作品も、
フォーカスするポイント、工法の工夫などから、
他の作品に埋もれてしまわない存在感は出せていたかな、とだけ思いました。

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会期を通じて色んな体験をし、
大きなパワーを得ることが出来ました。
会期、場所など未定ながら、次回も開催の予定です。
更に進化する「きょうと椅子」に乞うご期待です!

トチのダイニングテーブル

先日納品したトチのテーブル。

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いつもより分厚く、暑さ3センチに仕上げた天板が、
脚の太さと相まって、武骨な全体のデザインに調和を与えています。
最近気に入ってよく取り入れる幕板の納まり。
脚を貫通した幕板は蟻残加工によって反り止めの役割を担い、
脚の中で縦横の幕板がホゾ加工により組み合うことで、
少ない部材数で頑強な構造を作り出しています。

トチという材はあまり積極的に取り入れて来ませんでしたが、
自分の作風には合っている材だな、と思いました。
端正でいて木の生命力を感じられる表情でもあり、加工性も良く、
特にテーブルに使いたい材です。

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納品時にはお客様のご期待にも応えられた様子で、
また一つ気持ちの良い仕事をさせて頂きました。

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きょうと椅子2018に参加します

4月に参加する椅子展のご案内です。

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詳細はトップページ、
またはきょうと椅子のHPに掲載があります。
https://kyoutoisu.wixsite.com/2018

前年まで左京区「みつはし」さんで行われていた椅子展でしたが、
「みつはし」さんが惜しまれつつ閉廊となり、
今回は舞台を京都の繁華街にある老舗ギャラリー「マロニエ」さんに移し、
参加者も24人とスケールアップしての開催となります。
今回の「きょうと椅子」に際しては事務局長という立場で関わらせていただいております。

家具作りの師匠である宇納正幸氏が10年間「みつはし」で続けてきた木工作品の展示。
その歩みを絶やすことなく、発展させた形で継続させるにはどのような表現が必要か。
逡巡し、開催に寄せる文章として思いをつづりました。

 「私達木工家は、作品である木工品を誰かに使っていただく事で世界と繋がっています。製図の際に引く一本の線、息を止めて削るカンナの一削り。完成度に妥協しないのは、作品の先に使い手の顔があるから。作り手が魂を込めて作った椅子を、使い手が次世代まで使い継いでいく。それは一つの豊かな「文化」だと思います。「きょうと椅子」は京都内外で活動する24組の木工家による、木の椅子の展覧会です。文化ひしめく京都の地で、「椅子」の文化も発展させたい。そんな思いでタイトルを「きょうと椅子」としました。 「京と椅子」、「今日と椅子」。今日を生きる皆様に、一脚の椅子との出会いから感性豊かな暮らしが拡がることを願って。」(きょうと椅子HPより)

木工の仕事を続けていく中で、世間との結びつき方について考える機会がよくあります。
自分が熱烈に興味を持った、木という素材を使ったものづくり。持てるものを掛けて仕上げた作品を販売していく=世の中に広めていく=共感できる仲間を見つける、増やしていく→こうなったらいいなと思える理想の社会に繋がる、文化が生まれる。
小さな営みの積み重ねですが、とどのつまりはここに繋がるのだと感じます。
訪れた方に座っていただける、作り手の顔が浮かぶ、こんな椅子と暮らせたら幸せだろうな、と思える一脚に出会える。ひとつひとつのテーマに向き合い、事務局一同真剣に取り組んでいます。
僕たちにしかできない表現で、皆さんとつながる展示にしたいと思います。

肝心の出展作品は、アームチェアーのサイズ変更バージョンを準備中。

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曲木は済ませ、あとは展示までギリギリの製作になります!